今日の名文
夏はよる。
月の頃はさらなり、やみもなほ、蛍の多く飛びちがひたる。
また、ただひとつふたつなど、ほのかにうちひかりて行くもをかし。
雨など降るもをかし。
清少納言『枕草子』より
意訳すると、
やはり夏は夜がなんとも言えないね。
月が出ているときはもちろん、月のない真っ暗闇でも蛍が多く飛び交っているときなんかがね。
たくさん光っているだけでなく、ひとつ、ふたつくらいで光ったり消えたりしてつかず離れず去っていく姿もとても素敵なの。
雨が降っているのもやっぱりこの時期らしくていいのよ。
といった感じかな。
ちょうど蛍が見られる時期になったので、ちょっと近くの川や池などに蛍狩りに出かけてみてはいかがだろうか?